あおぞらを駆ける




多摩川グラウンドで行なわれたイースタンリーグ公式戦
二死満塁のピンチの状況で打球はハーフライナー性の外野フライ
ほぼ野手の正面だったのでみんな安心した瞬間に
信じられない「落球!」
走者は二死のため一斉にスタートを切っていた
一挙に3点も奪われた

確かに
多摩川グラウンドは河川敷にあったため強い風が吹くことは多かったが
打球が風による影響で流されるような強さではなかった
ベンチに戻りカミナリが落ちた
「お前は外野で居眠りでもしていたのか!」
普通の野手なら落ち込むし
場合によっては責任を感じて調子を落とす選手もいる
彼は
「すいませんでした
 ボールが空中でイレギュラーしたんです!」と頭を下げた
怒られている時に「空中イレギュラー?」
普通は言えませんよね
エラーして得点を許したにも関わらず
彼の一言でチームの雰囲気が好転したんです

また
代打の場面かなと思われる状況になるとヘルメットを被って監督の視線の入る場所で
ブンブンスイングしてアピール選手もいました
それで試合に出られればいいけれど
監督に「邪魔だ!どけ!」と何度も言われても気にしないんだから大物ですよ
やっぱりチームには
心の切り替えが上手いムードメーカー的な選手が必要だと思います

大塚淳弘・・・ 明日を夢みるファーム選手たちの姿を写真と散文詩でつづった写真集「こころの夢 野球 ―読売巨人軍ファーム物語―」の著者。元巨人軍投手。1982年にジャイアンツに入団(日産ディーゼルからドラフト外)。3年目のキャンプ中に選手から2軍マネージャーへ、その後、営業、運営に携わり、現在は営業企画部長。

1993年、大塚は2軍集客のためイースタンガイドブックを制作。その際に2軍選手の写真が少ないことに気づき、「多くの2軍選手は、1軍を経験することなく去っていく。せめてユニホームを着たプレー写真を残してあげたい。」との思いから自らカメラを購入し、素人の状態から撮影を始めました。

「こころの夢 野球 ―読売巨人軍ファーム物語―」1989年から2005年までの間に撮影した、ファームの選手たちの写真約15万点の中から選んだ約300点と、自作の散文詩266点を掲載しています。
(2006年3月発行 企画編集:読売巨人軍、発行:ベースボール・マガジン社 B5判、全ページがカラーの332ページで税込価格3150円) ベースボール・マガジン社受注センター(電話025−780−1231)

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