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上田の目

[7月10日 巨人対西武 第7回戦 ジャイアンツ球場]

私が今日「上田の目」更新することを、ヤングG選手全員が知っていたかのように、
9回4x−3でサヨナラ勝ち。5回まではどんな悪口を書き込もうかと思案していましたが、
サヨナラで吹っ飛んでしまいました(意外と優柔不断な私です)。

7月を敗戦でスタートし、絶対に連敗をしてはいけないと自分に言い聞かせながら今日
まで来ましたが、その後引き分けを挟んで3連勝となりました。このチーム、意外と私
の思っている通りに展開していきます(勿論誰も認めてくれませんが)。

試合を決めたのは加藤捕手。もう立派な一軍選手ですよね!しかしこの世界、本当に
厳しい世界でして、怪我でもないのにヤングG行きを命じられることもあるのです。
チーム事情など、やむにやまれぬ理由で「上・下」を行き来することがよくあります。
でも与えられたその場所で光り輝かなければ、好きな野球ができなくなることもあるのです。
しかしヤングGの選手は、若手・ベテラン関係なく必死に輝こうとしています。加藤選手も
例外ではありません!そんな選手が活躍してくれると、本当に嬉しくなります。

では試合内容を紹介しましょう。
上田の目をこよなく愛してくれている門倉投手が先発。しかし初回、埼玉西武打線につかまり
2失点。3回にはホームランを打たれ3点のビハインドとなりました。4回に田中のタイムリーで
2点差に迫ると、中盤は小康状態に。結局門倉投手は5回3失点で、とりあえず(本人は納得して
ないでしょうが)先発の責任を果たしました。

その後2番手木村正太投手が見せてくれました。6,7回をパーフェクトピッチング。しかも3奪三振。
血行障害から復活して初めての好投でした。前々から定評のあったカーブが武器の22歳。これから
ひょっとしたら出てくるかもしれませんよ!よーく、覚えておいてください。

こんな頑張りがあり、ついに8回先輩野手3人(二岡選手・スンちゃん・加藤選手、いずれもヒット)で
満塁のチャンスを作ると、2年目田中選手が今日3打点目となるタイムリー2ベースヒットで同点とした
のです。昨年高卒新人で10本のホームランをかっ飛ばした田中選手。今年の飛躍が期待されていま
したが、同期の坂本選手に先を越され、ここの所少し低迷が続いていました。この日の活躍で目を
覚ましてくれるでしょう!

そして9回、途中からショートの守備に就いた小坂選手(日本で1番守備がうまいと私が思っている選手)
が、先頭打者として四球で出塁。際どいコースを見極めてのフォアボールですから、価値があります。
相手投手のミス(ワイルドピッチ)と隠善選手の絶妙なバントで3塁まで進め、加藤選手のサヨナラと
なったのです。

やはり、苦言を呈さねば上田の目ではない!ということで、ここからは厳しく。まず9回1死3塁で、実は
加藤選手よりも先にサヨナラ打を放つ可能性のあった選手がいるのです。育成選手の山本選手です。初球
ストライクをいとも簡単に見逃し、2球目真ん中ストレートを空振り。最後はボールになるスライダーに
空を斬りました。この山本選手の打席での間違い(私が思う)が3つあります。わかりますか?

1つ!初球ストライクを見逃したこと。確かに難しい球が来るかもしれません。しかしチャンスに「選り好み」
などしていてはいけないのです。ボールではなく、ストライクであれば必ず打ちにいくこと。
2つ!甘いストレートを空振りしたこと。1打席の中でそんなに甘い球は来ません。打ち損じてはいけないの
です。これは間違いではありませんが、日頃からの練習でしっかり培われるものです。「練習は嘘をつかない」
状況を頭に入れた練習も必要です。
3つ!ボール球を打って三振。加藤選手がサヨナラヒットを打つ前に、山本選手と全く同じ球が来ているのです。
2−1というカウントまで同じ。加藤選手はこの球をいとも簡単に見逃します。何故でしょう?逆方向(右打者
がライトに、左打者がレフトに打つこと)に打とうとしていたからです。野球をやられている方ならお分かりで
しょうが、判断する時間が長くなるのです。ですから見極められたのです。気持ちが入りすぎた山本選手と、冷静
さを持っていた加藤選手の「心の差」なのでしょうか。勿論100%などということではありません。少しでもい
い結果が出せるようにと、私が思っていることです。

そのほかにも、8回無死満塁で返せなかった中井選手、同じく2,3塁で返せなかった籾山選手。8回同点に追い
ついた後の9回先頭打者を、四球で歩かせた福田投手。皆さん反省をして、次の試合に臨みましょう!少しずつで
良いんです。やれることから「こつこつと」、ね!!

また次回、お会いしましょう!

試合詳細はこちらから


      

 

上田和明プロフィール
1962年8月3日生まれ
愛媛県出身 慶應大学
1984年ドラフト1位で
1985年ジャイアンツに入団。
2005年まで1軍内野守備走塁
コーチをつとめ、 2006年より2軍
の査定を担当している。
  上田和明